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ペアレント・トレーニングの授業への応用 [効果的な声かけ]

ペアレント・トレーニングの肯定的な注目は、授業や授業前後の声かけに活用すると、生徒の好ましい行動変化につながります。

生徒の行動を「好ましい行動」「好ましくない行動」「許せない行動」に分け、「好ましい行動」の指示と肯定的な注目を与える続ける事を意識して授業を運営しています。

例えば、好ましい行動として「姿勢を正す(椅子を引く・鉛筆を持っていない手でノートを抑える)」「筆記スピードを上げる」「先生が話をしている時は顔を上げる」「テキストを机から出すときは素早く出す」「プリントの回収時は素早く回す」などを事前に想定。

授業内でも、端的な指示を与え、25%ルールで名前を添えて褒める事で行動が改善していきます。
「〇〇、左手ちゃんと使うようになったね」
「〇〇、今の姿勢いいよ」
「〇〇、書くスピード早くなったね」
「〇〇、さっと動いてくれてあいがとう」
「〇〇、顔を上げる時間、長くなったね」
基本的には、注目されている事がしっかり伝わるように、名前を添えて褒めます。みんなの前で褒められる方が喜ぶか、近くによって、本人とその周り数人程度に気付かれるように褒めるかは、生徒の性格を考えて使い分けます。一人一人の生徒が、どう褒められたらうれしいかは、いろいろ実践する中で見えていきます(大事なのは、生徒が褒められていると感じる事)。

また、集団授業の場合は、「子ども同士の力を利用して協力を促す」という技術が効果的に機能します。「〇〇、今の姿勢いいよ」と声をかけると、周りの生徒も姿勢を正します。「〇〇、書くスピード早くなったね」と言うと、その周りの生徒も筆記スピードが上がっていきます。この時注意すべきことは、「〇〇は、姿勢がいいね」とい言うと、周りの子は、自分はできていないという否定的な印象を抱かれてしまう可能性がある事です。周りの子の事を意識せずに、純粋に「好ましい行動」をした生徒を褒める事がポイントになりそうです。

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セッション6.子どもの協力を増やす方法②(ペアレント・トレーニング) [効果的な声かけ]

ペアレント・トレーニング第6回は子供の協力を増やす方法②~効果的な指示出しの仕方②~です。

子どもと接する機会は主に小学校に行く前と日曜日。平日は朝起きてから、着替えて、ご飯を食べるまでが指示出しの機会になります。テレビをみたり、ゴロゴロしたりとなかなか着替えないので、今まで怒鳴りつける事も多かったですが、最近はCCQで落ち着いた声かけができるようになってきました。自分から朝早く起きて、さっと着替える場面も見られるようになってきましたが、まだまだのんびりしている事も多い状態。特に多いのが次のようなやり取りです。

(私)「着替えなさい」
(子)「嫌だ」
(私)無視
(子)着替えずにゴロゴロ
(私)「着替えなさい」
(子)「嫌だ」
(私)無視
(私)「今すぐ着替える?5分後に着替える?」
(子)「どっちも嫌だ」
(子)時間ギリギリになると着替え始める
(私)「着替え始めたね」
最終的には時間ギリギリに着替えて、食事も含めて間に合ってはいるのですが、もう少し素早く着替え終えるようになってほしいと期待ししまいます。引き続き効果的な指示だしについて学んでいきます。

指示の技術
①予告(セッション5の内容)
(例)「あと5分で夕食だよ」「あと3回で終わろうね」
予告の場合は、今やっている行動が認められ、尊重してもらったうえで、終了まで猶予が与えられたことになるのでより保護者に協力的になる。
また、突然今やっている行動を終わらせるように言われるよりも指示に従いやすくなる。

②選択させる
(例)「黄色のパジャマにする?それともしましまのパジャマにする?」
親が意図している行動は「パジャマに着替えなさい」ということ。子どもが親の提案のどちらかを選択したらすかさず褒める。着替えたらさらに褒める。「嫌」といったら、CCQでもう一度指示を繰り返す。それでも嫌がったら「じゃあ、あなたのためにお父さんが決めるね」と穏やかに宣言し、どちらか一つを選ぶ。最終的に同意に至ったら褒める。

③「~したら・・・できる」という取り決め(特典を与える)
(例)「今すぐお風呂に入ったら、お風呂上りに好きなヨーグルトを食べていいよ(いつもは乳酸菌飲料)」
親の指示した行動に従わなければ、特典を失うだけ。叱られることはない。子どもが何を喜ぶのか、どういったことに興味があるのかなどを普段から観察し、知っておくと、特典を検討する際に役立つ。
子どもが課題をやり遂げたときに、特典だけを機械的に与えるのではなく、必ず肯定的な注目を与える。褒める事を伴ってこそ、特典が効果的に働く。そうでないと、特典に興味がなくなった時点で、子どもはその指示に従わなくなる可能性がある。
「~しないと、・・・できないよ」という否定の形で行動を促すことは避ける。この言い方は罰にもなりかねず、子どもによっては「・・・できない」のほうに気持ちがいってしまい混乱してしまうかもしれない。

④子ども同士の力を利用して協力を促す
二人以上の子どもがいる場合に、好ましい行動をしているほかの子どもをほめることによって、好ましくない行動をしている子どもがその行動をやめて、好ましい行動に移れるように促す方法。
注意しなければいけない点は、子ども同士を比べたり、誰か一人の子どもを非難するような事があってはいけないという事。ここでの目的は、子どもに自分で好ましい行動に気付かせ、親への協力を引き出すことであり、子どもを叱ったり、けなしたりすることではけっしてない。
〇「太郎、もう着替えられたんだね。早い」
×「花子、見てごらん!太郎はもう着替えられてるじゃない」
×「太郎はできてるのに、どうして花子はできないんだろうねぇ」

⑤ブロークンレコードテクニック
屁理屈をこねたり、「ああ言えばこう言う」といったやり方で親の見方や注意をそらそうとする子どもにいちいち反応して振り回されることなく、一貫して指示のメッセージを繰り返すことができる。声の調子を変えず、落ち着いて、冷静に、穏やかに同じセリフを繰り返すことが大切。

参考

こうすればうまくいく発達障害のペアレント・トレーニング実践マニュアル

こうすればうまくいく発達障害のペアレント・トレーニング実践マニュアル

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 中央法規出版
  • 発売日: 2009/04/01
  • メディア: 単行本



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