SSブログ

iPS細胞の可能性 [探究心の喚起]

中3生物では「遺伝」が扱われます。啓林館の教科書では、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥博士が紹介されています。子ども達の探究心を喚起するためにも、iPS細胞の最新状況を調べてみました。

【「サイエンスゼロ:iPS細胞10年 夢の医療はここまで来た」より】
(iPS細胞とは)
・皮膚や血液の細胞1に「山中ファクター」という4つの遺伝子を加える事で、どんな細胞にもできるiPS細胞をつくる事ができる。

(再生医療の壁)
・拒絶反応を起こさないためには、本人の皮膚からiPS細胞を作る事が最善だが、遺伝情報がコピーされるため、病気を持った遺伝情報がコピーされるため、そのままでは病気の改善につながらない。
・自家移植の場合、30億個のDNAを調べる必要があるため、1年の調査期間と、5千万円ほどの費用が必要。

(ゲノム編集)
・30億以上並んでいるDNA配列のうちの1箇所だけをハサミのように切り取ることができる技術。「クリスパーキャス」という特別なタンパク質を入れ込むことで、DNAの切り取りたいところを切り、再びつなげる事ができる。切り取ったところがガン化する可能性があるので、安全性の検証が必要。

(iPS細胞ストック)
・他人に移植しても、拒絶反応を示しにくいiPS細胞をストックすることで費用を抑えようという取り組み。2018年までに、30%~50%をカバーする事を目標にしている。拒絶反応に関係するのはHLAという細胞にとっての血液型のようなもの。主に拒絶反応に関わる組み合わせは1万通り近くある。拒絶反応をおこしにくいHLAの細胞をストックする事でお金を削減し、安全性を確認した細胞を使えるようにする。

(創薬への利用)
iPS細胞は病気の遺伝情報もコピーされるため、病気の遺伝情報を持ったIPS細胞を大量につくる事ができる。そのため、今まで動物を使って薬の効用を確認していたことが、iPS細胞を利用して確認することができる。

【参考】
「サイエンスゼロ:iPS細胞10年 夢の医療はここまで来た」

人気ブログランキング
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:学問

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。