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10歳で進路を決めるドイツの教育 [海外教育事例]

【ドイツの教育制度】
①小学校(基礎学校:グルントシューレ4年)
・小学校4年が終わった段階で進路を決める事になる。
・自立に向けた意識づけが小学校に上がったころから少しずつ始まる。

②中等教育(総合制学校・ギムナジウム・実技学校・基幹学校)
A.ギムナジウム(9年)
・大学進学のための中高一貫教育校
・ギムナジウムに通う生徒は増加傾向
・2007年頃より8年制を導入する州が出てきた(9年生だと、他国よりも大学進学が1年遅れるため)。
・大学に進むのは全体の3分の1。大学を卒業する割合は2割。
・大学に進むためには「アビィトゥーア」と呼ばれる大学入学資格試験に合格する必要がある。
・「アビィトゥーア」は選択2科目+口頭試問。一発勝負で、浪人して受けなおす事はできない。
・医学部・歯学部は志願者が増え、別枠で入学試験を実施している。
B.実技学校(6年)
・ドイツでは職業資格であるマイスター制度が残っているため、いったんマイスターを獲得すると社会的地位も高く、生活は安定しやすい。
・中級卒業資格を得て、特殊な職業専門学校または専門上級学校を進んで、企業の管理事務職員または商売・サービス産業の従事者になることを目指す。
C.基幹学校(5年)
・卒業後、職人や会社の下で訓練を受けながら、職業学校で学ぶ(ドイツでは、職場と同時に学校でも訓練するという二元職業教育制度をとるのが特徴)。
D.総合制学校
・3つの学校を包含した学校

③高等教育(総合大学・専科大学)
・アビトゥア合格者は、原則的にほとんどの大学や高等教育機関へ進学できる。

【ドイツ教育の問題点】
・10歳の子どもが自分で進路を決められないと自然と親が子どもの人生を決めることになる。
・専門高等教育を目指す生徒が増え、基幹学校を目指す生徒が減少。そのため基幹学校は、成績が悪い生徒や移民が多く通う学校というレッテルが貼られるようになってしまった。
・企業も実技学校からの生徒を好んで採用するようになった
・デュアルシステムの訓練内容が、情報技術などの技術変化やサービス産業の増加などの構造変化にリアルタイムに対応できていない。
・産業によっては習得する技術の陳腐化が早まっていることも問題となっている

※小4での進路選択は、私の教室の生徒に大きな衝撃と、将来を考えるきっかけを与える事につながると感じています。

【参考】
ドイツの教育制度
悩める学校教育制度
10歳で人生が決まるドイツの教育は「正しい」のか?
ドイツの学校制度と職業教育
子どもが自立できる教育

子どもが自立できる教育

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2013/03/11
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