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集団塾間の競争で勝つために~対面会議からネット会議へ~ [リーダーシップ]

大手学習塾の集団統合で問題となるのは、100前後の教室があり、教室ごとにサービスレベルや人材育成に差ができてしまう事です。

多くの塾が10前後の教室を一つのブロック(エリア)に分け、ブロック長を配置してサービスラインの維持や人材育成に取り組んでいると思います。しかし、この仕組みだと成果を出している人ほど現場(教室)を離れる事が多くなってしまいます。

また、1教室当たり3人~5人の少人数での運営になるので、スタッフ間で意見が食い違った際、顧客目線の本来実践すべき課題や追及よりも、スタッフ間の人間関係の維持が最優先となりがちです。

サービスレベルの上昇や人材育成の面で見たときに、少人数の蛸壺化状態を脱し、社内のネット会議室中心の会議運営に切り替える事が鍵になると考えています。

①少人数での対面会議の問題点
1.人間関係の維持に引きずられ、劣化しやすい
(対面会議中心の場合)
顧客目線の真っ当な指摘であっても、伝え方に気を配らなければ受け入れられず捨象される可能性が高くなります。人数が多ければ、指摘を受けている時の反応など、第三者からの客観的な指摘を重ねる事ができますが、少人数では個人の価値観や好き嫌いが優先される、スタッフの成長スピードも遅くなりがちです。
(ネット会議に切り替えた場合)
教室の課題点やスタッフの課題点も含め、極力すべてをネットに発信する環境が整うことで、育成課題を全スタッフが担う事ができます。また、他教室の先生からの複数のフィードバックを受ける事が可能になり、成長スピードが加速していきます。

2.答えが出せずに劣化した方針に収束する
(対面会議の場合)
会議では、ある課題に対し、なんらかの方針が共有されます。例えば「生徒募集」の課題の場合、少子化や他塾との競争激化の影響で、募集活動に苦労する教室や塾が多くなっていると思います。この状況をどう打破するかは、本来、市場分析や成功事例の分析などをもとに追及し方針を出す必要がありますが、会議に参加する成員の能力や課題意識によっては、単なる思いつきが方針になってしまう事もあり、成果につながらない業務が増えていく危険性があります。
(ネット会議に切り替えた場合)
未明度の高い課題であっても、ぶら下がり意識の高い成員によって場が重くなることがありません。答えを出せる成員中心に議論を活性化させる事ができます。追及過程も言語化された形で残っているため、全成員が納得度と理解度が高い状態で決定方針に向かえる可能性が高くなります。

②ネット会議のメリット
1.統合者の会議負担の軽減
ネット上で追及課題が共有されるため、今までブロックやエリアを統合していた講師の会議負担が減少し、教室運営や生徒対応の余力を生み出せるようになります。

2.答えを出せる・成果を出せるまっとうな序列体制
会議発言がネット上でオープンになる事で、各成員の能力が、皆に鮮明に見える形になります。課題に答えを出せるかどうか?成果を出せるかどうか?が鮮明に見える形になるので、教室長・ブロック長などのヒエラルキーがより実態の能力にあった形に再編成される可能性が高まります。

③ネット会議中心に切り替えたときの課題点
1.会議室投稿と読了が業務を圧迫し、授業準備や生徒接触・保護者接触に支障をきたす
全スタッフにとって会議室投稿が主業務であるという認識と、生徒・保護者対応の時間と切り分けるルール作りが必要だと考えています。

2.会議室投稿と教室運営の実態がずれる(誤魔化し投稿)
会議室での文章と実態がずれる可能性があります。ただし、実態とのずれは教室の成員の誰かが違和感
を感じる可能性が高く、他教室のスタッフと話をする機会などを通じて、ほとんどの問題は浮き彫りになってくるというのが今のところの実感です。

ネット会議室を活性化するためには、「全てをネット」にという明確な方向性の提示と、その方が方針の具体化や人材育成のスピードが速くなるという実感と実態を伴う事が重要です。

多くの会社がネット会議室の設置は当たり前になっていると思いますが、ネット会議室の積極的な活用と活性化が今後の集団塾間の勝敗を分ける一つの要素になるのではないかと考えています。


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森川亮氏の「シンプルに考える」から学ぶ② [リーダーシップ]

④育成
・「率直に伝える」
・会社は仕事をする場であって教育機関ではない。教育・研修は行わない。
・「自分には足りないものがある」「このままでは誰にも必要とされない」と気づくまで放置。
・モチベーションを上げるのは、会社や上司ではなく、社員一人ひとりの問題。
・「どこよりも速く、クオリティーの高いものをつくる」ことのみを求める。

⑤リーダーの役割
・「自分ひとりでもやり遂げる」。そんな覚悟が、みんなの共感を集め、「夢」を実現するひとつのチームを生み出すこともある。
・自分の「夢」で人を動かせるかどうか。その一点が、リーダーシップの本質。
・結果を出せないリーダーは降格して再起を期待してもらう。
・ボトムの底上げではなく、トップスピードに合わせる。

⑥会議のあり方
・信頼できる部下に権限委譲して会議を減らす。
・情報共有はしない⇒価値を生み出す仕事に集中する。
・余計な情報を出す事で、社員に目の前の仕事に集中できない状況をつくり出さない。

【実践方針】
・顧客にとっての価値を磨き上げることのみに注力。
・不要な情報提供はしない。
・無駄な会議をなくす

【参考】

シンプルに考える

シンプルに考える

  • 作者: 森川亮
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2015/05/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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森川亮氏の「シンプルに考える」から学ぶ① [リーダーシップ]

森川亮(もりかわあきら)氏の「シンプルに考える」から、教室運営の参考になる点を整理します。

①現場の行動規範
・現場はユーザーのために全力をつくす。
・シンプルにユーザーのことだけを考える。そして、「ユーザーが本当に求めているもの」を生み出すことに集中する。
・ユーザーのニーズに応える情熱と能力がある人間が主導権をとる。そしてクオリティーの高いプロダクトをどこよりも早く出す。ルールはこれだけ

②経営の判断基準
・「ユーザーのニーズに応える」という「本質」に全力を集中させる。
・経営は、現場が仕事にとことん集中できる環境を守る。
・会社は世の中に価値を提供するためにある。
・長く続くものは納得感を持ってお金を払ってもらえるもの。利益よりも価値を生み出す事に集中する。とにかくユーザーの満足度を高める事に注力すべき。
・「世の中に価値を提供したい」「たくさんの人々に喜ばれる価値を生み出したい」。そんなピュア情熱を持つ優秀な人だけを集める。経営は、彼らがその能力を最大限に発揮できる環境を守り続ける。
・あれもこれも全部やるというのは戦略ではない。絞るのが戦略。

③求められる人材像
・人々が求めているものを与えることができる人は、どんな時代になっても生きていくことができる。それがビジネスの原則。
・大切なのは「人々が本当に求めているものを感じ取る能力」と、それを「具体的にカタチにする能力」を磨き続ける事。そして、人々が求めているものが変化したときには、それをいち早く察知して新しいものを差し出すこと。
・本当に優秀な人が求めているのは、「お金」でもなければ「地位」でもなく、業界トップの「すごい人」と一緒に働くこと。
・部署やチームの垣根にとらわれず、「面白そうだ」「自分の力を活かせる」と思ったら、遠慮なく仕事に突っ込んでいく。そんな人が、どんどんと自分の可能性を広げていく。
・仕事は与えられるものではなく、自分でつくり出すもの。
・優秀な人材は人一倍「腕」を磨こうとする。自分自身の要求水準が高いから、生半可な技術では自分を満足させる事ができない。だから、誰に言われるまでもなく努力する。
・ユーザーの気持ちに思いを馳せながら、自分のなかの「面白い」という感性を追求すれば、それは自然とユーザーに喜ばれるもになる。
・「これで喜んでくれるかな?」とユーザーの顔を思い浮かべる。ここでリアルな表情を思い浮かべる事ができる人ほど、ニーズの高いサービスを生み出すことができる。
・会社や上司にモチベーションを上げてもらわなければならない人はプロ失格。

【実践方針】
・生徒・保護者・学年別に再度ニーズを掘り下げる。
・掘り下げたニーズとサービス内容があっているかどうかを検証し、サービス内容を改善する。
・教室スタッフが、ユーザーのニーズに応える活動に全力を傾けられる環境を整える(余計な課題を排除する)。

【参考】

シンプルに考える

シンプルに考える

  • 作者: 森川亮
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2015/05/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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リーダーシップが育まれる条件 [リーダーシップ]

①成果が厳しく問われる環境
・成果目標が厳しく問われる環境でなければリーダーシップを発揮する必然はない
→和を尊ぶ環境に(劣化)
・実績(どのような課題で、どのようにリーダーシップを発揮し、どのような成果が出たか)が先で役職(昇進)は後。
・成果を最大化するためなら、「やれることはなんでもやれ」という組織風土。
・「今自分がやっている事がどのような価値を生んでいるか?」が問われ、意識化されていく環境。

②「できるようになる前にやる」環境
・できるようになったらリーダーシップを発揮するのではなく、とりあえずやってみて、本当にできない部分だけを誰かに助けてもらう。

③適切なフィードバック
・プロジェクトごと、半年ごとなど、プロジェクトの活動や成果に関するフードバック(レビュー)で、自分らしいリーダーシップの発揮の仕方を明確にする。

【実践方針】
・まずは、達成目標・期限・スモールゴールを各個人ごとに明確にする。
・定期的な振返りの場の設定(毎日?プロジェクトごと?半期ごと?)
※ぶら下がり意識、馴れ合いの空間を排して、各自がリーダーシップを発揮する環境を整えられるかが重要。教室成果はリーダーシップキャパシティー(リーダーシップの総量)によって決まる。

【参考】

採用基準

採用基準

  • 作者: 伊賀 泰代
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/11/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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全員がリーダーシップを発揮するチームを作る [リーダーシップ]

強い教室は、全員がリーダーシップを発揮しています。多くの塾では「教室長→副教室長→スタッフ」といったヒエラルキーが存在していると思いますが、塾の教室は3~5人で運営している事がほとんど。かつ、塾という仕事は「教室長」にしかできない仕事はほとんどありません。「教務成果」「営業成果」など、成果目標を明確にして、教室メンバー全員がリーダーシップを発揮する事が不可欠です。

採用基準(伊賀泰代)をもとに、目指すべき教室像を整理していきます。

①「問題解決リーダーシップ」という概念
問題解決リーダーシップとは、解くべき課題(イシュー)の定義から、分析の設計、関連する組織や人とのコミュニケーションを含む一連の問題解決プロセスにおいて、リーダーシップを発揮すること。

②リーダーは管理者や雑用係ではない
「リーダー」とはリーダーシップを発揮する人。「管理者」「調整役」「雑用係」ではない。
・管理者(マネージャー):スタッフを管理
・調整役(コーディネーター):社内の人と人の関係や部署間の関係を円滑にする
・雑用係:教室運営がスムーズに進むように、細かい事に配慮
※「リーダー」とは、成果目標のために組織を率いる人

③目指すべきは全員がリーダーシップを発揮するチーム
全員リーダーシップを発揮する組織の組織図は、序列ではなく、自分を中心とした「放射状」の組織図。自分の仕事に関しては自分がリーダーであり、他のスタッフや本部スタッフも含めた関係者をどう巻き込んで成果を最大化するのが各自の役割。

【実践課題】
・教室としての目標を明確にする。
・各スタッフが成果を出すべき目標を明確にする。
・目指すべき組織像を提示する。


【追求課題】
・リーダーシップを育てるにはどうすればいい?
・「「リーダー」とは何か?」の明確化(スタッフにリーダーシップ発揮を求めるために)

【参考】

採用基準

採用基準

  • 作者: 伊賀 泰代
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2012/11/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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