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理解するってどういう事?~ハーバード大学「プロジェクト・ゼロ」より [理解するってどういう事?]

ハーバード大学のプロジェクト・ゼロの「理解」に関する研究に興味を持ち、調べているところです。

①プロジェクト・ゼロとは
1967年にハーバード大学教育学部のネルソン・グッドマン(哲学者)によって設立された。グッドマンは、芸術学習と認知活動の関わりについて研究していた。ここでの成果は、「芸術における理解と創造に必要な基本能力(1972)」として発表されている。

プロジェクト。・ゼロの初期メンバーだったハワード・ガードナーは、1972年から 、認知心理学を教育学に適用する事を目的として「理解のための教育」を主要な研究テーマとしてきた。芸術的問題は引き続き重点的なテーマだったが、芸術を超えた課題、問題解決、批判的思考、脳の構成などの問題を検討し始めた。

②認知心理学とは
1960年代から発達してきた心理学。それまでは行動のみに焦点を当てる「行動心理学」が中心だったが、「人間の内面的動き(認識)が行動につながること」に焦点を当てた心理学。

認知心理学では、脳の中でのイメージ・心的表象・スキーマ・フレームワークが行動にどうつながるかを研究対象としている。

※スキーマ
外界からの情報を処理するために使われる知識のまとまり

③理解とは何か
知識、スキル、考え方を新たな状況下で適切に応用できた時が理解。

現在の多くのテストが、記憶を再現するテストをしているだけ。これは記憶力だけのテストであり、理解のテストにはならない。

今日の学び・検討事項
「知識、スキル、考え方を新たない状況下で適用できた時が理解」と考えると、従来型の学習による知識の習得と、アクティブラーニングによる「教え合い」や「問題解決型授業」は理解を深めるための両輪であるように感じています。「理解するとはどういう事か?」「理解を深めるための授業とは?」について引き続き追求していきます。

参考
Professor Howard Gardner Japan Lectures 2006
プロジェクト・ゼロHP
ハワード・ガードナー教授HP
日本MI研究会
教育理論をザックリ整理


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