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松下村塾に学ぶ問題解決型学習 [最新教育事例]

齋藤孝氏によると、吉田松陰の松下村塾は、江戸時代末期にすでにアクティブラーニングが実践されていたとの事。最新教育事例ではありませんが、松下村塾について整理します。

【松下村塾の概要】
・安政三年(1865)七月~安政五年(1867)十二月までの二年半、松陰によって運営された。

【塾生】
久坂玄瑞(禁門の変の中心人物)
高杉晋作(奇兵隊を組織して幕府に勝利)
伊藤博文(初代総理大臣)
山縣有朋(元帥陸軍大将)

【吉田松蔭の理念】
・「何のために学問をするのか?」⇒実行が第一(ただの本を読む学者になってはいけない)。
・ただ古典を読むだけでは不十分。現実を見、戦略を考えよ。
・教師と生徒の関係というよりは、ともに学ぶ同士的な関係を重んじていた。
・「飛耳長目(ひじちょうもく」(広く見聞きして情報を集める)

【松下村塾の特徴】
・目指しているたのは一人ひとりを生かす教育。
・教科書は塾生が選択する事も多かった(教師の松陰がよいと思った本をテキストにする事もある)。
・何を学ぶか、どのような教科書で学ぶかが塾生に任されていた。
・出入りが自由。
・来るメンバーや時間もバラバラ。
・松陰は塾生たちの間を移動し、個人指導を行っていた。
・現実の問題に対して、どのような解決策があるかを問うレポート課題も出している(松陰が丁寧なコメントをつける)。
・古典をテキストにして、現在の問題を議論することも(例)「孟子」を引用して日本の問題に引きつけて講義。
・古典と現実の問題を結びつけ、つねに問いかけをし、意識をアクティブにさせていく。
・松陰自身の情熱を伝える事によって、塾生たちの意識自体が活性化。
・天野清三郎(生徒)の松陰に関する証言「怒った事は知らない。人に親切で、誰にでもあっさりとして、丁寧な言葉遣いの人であった。」

問題解決型学習を担う講師にとって重要な事が2点浮かび上がってきます。
①講師自身が現実の問題に答えを出すために、学び、実践している事
②テキストと現実の問題を結びつける問いを投げかける事
上記2点を意識して実践・報告を継続していきます。

【参考】

新しい学力 (岩波新書)

新しい学力 (岩波新書)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2016/11/19
  • メディア: 新書


吉田松陰.com

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