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2015PISA世界一~シンガポールの教育制度~ [海外教育事例]

2015PISA(国際学力到達度調査)で世界No1になったシンガポール。その教育制度について整理します。

①小学校(Primary:6年間)
・義務教育はPrimaryまで(義務教育制度ができたのは2003年から)
・小学校卒業時にPSLEという試験があり、ここで普通の中学校へ進んで大学進学の道を進むのか、技術系の学校へ行くのかが決定する(技術系の学校から大学進学も不可能ではないが、複雑な進路と長い年月が必要に)。
・PSLEでよい点数を取るために、みんな必死に勉強する。

②中学校(Secondary:4年から5年)
・PSLEの結果をもとに3コースに割り振り
A.Express(上位6割)
B.Normal(Academic)(2割)
C.Normal(Technical)(1割)・・・中卒で終わる人も多い
・2%ぐらいが、中学に進むことが許されない。留年するか、Special Education Schoolに行くか。
【大学入試のための資格試験GCEの受験】
・Expressは4年で「GCE O Level」を受験。このスコアが良ければJunior Collegeに進学(合格するのは受験者の3分の1程度)。
・Normal(A)は4年で「GCE N(A) Level」を受験。結果が良ければ5年で「GCE O Level」を受験。
・「GCE N(A) Level」のスコアでもPolytechnics(技術系の高等教育機関)に進学できる。

③高等専門学校・ジュニアカレッジ・大学など(Post Secondary:1年から6年)
・Junior Collegeに2年間通って、「GCE A Level」をとって大学に進む。
・大学のほかに、PolytechnicsやITE(Institute of Technical Education)とArts Institutionsなどもある。
・国内の公立大学への進学は約3割。難関を勝ち抜いた一部エリートのみが国費留学などを経て、政府や政府系企業の職員となり、将来を保証される。
・5割弱がPolytechnics(技術系の高等教育機関)、2割強がITE(職業訓練学校)を経て就職するが、好待遇は望みにくいのが現状。

※シンガポールの状況
・小学生の5人に1人。中学生の4人に1人がいじめを経験
・貧富の格差は日本を上回っている
・生活保護や失業保険の制度なし
・2020年までに、大学進学率40%が目標
・「思考能力を高める教育」「実社会の状況と文脈に対応する力」を重視
・シンガポール国立大学はアジアトップ(世界24位)
・国民一人あたりの総生産はアジアトップ

子ども達に、シンガポールの教育制度を伝えると、大半の生徒が、中学・高校入学後に、自分の進路を考える時間が残されている日本の教育制度にありがたみを感じていました。また、同世代の小中学生が日本以上に激しい競争環境に身を置き、将来の事を真剣に考えている事にも刺激を受けたようです。

【参考】
シンガポールの教育制度と、教育レベルについて
The Singapore Education Landscape
シンガポールな何故、国際学習到達度調査で世界一位を独占できたのでしょうか?
「一生涯詰め込み教育」が国のサバイバル戦略のシンガポール
シンガポールの学校制度と試験について
シンガポール首位独占のワケ(産経ニュース)


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