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セッション5.子どもの協力を増やす方法①(ペアレント・トレーニング) [効果的な声かけ]

ペアレント・トレーニング第5回のテーマは、子どもの協力を増やす方法①~効果的な指示の出し方①~です。

①指示とは?
「~をしなさい」や「~を始めなさい」など、その時に子どもがやるべき行動を伝えるコミュニケーションの手段。指示を伝える時には、保護者自身が真剣な声と態度で臨む必要がある。「今、これを言ったら反抗したり騒いだりしないか」と子どもの機嫌を伺いながら指示をしてはダメ。親がためらったり、何を伝えたいのか迷っていると、子供に指示がうまくつたわらなかったり、「まだやらなくていいのかな?」と子ども自身を迷わせてしまい、「まだやりたくないって言ったらやらなくてよくなるかなぁ」と親を試してくるかもしれない。
指示は、穏やかに、毅然と伝え、子どもがその行動にとりかかったら、25%ルールですかさず褒めるのがポイント。

②効果的な指示の出し方
1.注意を惹く→視線を合わせる→短く・具体的に・わかりやすく
まずは名前を呼び、こちらに注意が向いていることを確認してから声をかける。子供に声をかけたら、子どもがこちらを見るのをしばらく待ち、子どもの視線の高さに姿勢を下げるとよい。
その後、「お風呂に入りなさい」「宿題を始めなさい」など、してほしい行動の内容を具体的に伝える事が大切。

「ちゃんとしなさい」といった漠然とした言い回し、「何をする時間だっけ?」という曖昧な促しはしない。また、「なぜそれしなければいけないのか?」という長々とした説明は指示ではなく、「何をしたらよいか」という本来のメッセージが子どもに伝わらないばかりか、叱られたという感じしか子どもに残らない可能性がある。

2.落ち着いて、口調はきっぱりと言い切る
「片付けてくれる?」「宿題やったら?」といったお願いするような言い回しや尋ね方は、親の本気さや真剣さが伝わりにくくなることがある。また、子どもによっては「自分で決めていいんだ」と勘違いしてしまう可能性がある。「おもちゃを片付けなさい」「宿題をしなさい」などできるだけ言い切りの形で指示を伝える。

3.25%ルールで褒める
子どもが指示した行動に取り掛かったら、タイミングを逃さずに肯定的な注目を与える。

③最も大事な指示出しのポイントはCCQ
Calm(穏やかに)・Close(近づいて)・Quiet(静かに)が指示を出すときの最も大事なポイント。「嫌だ」「やりたくない」という子どもの反応に振り回されず、そこには注目せずに冷静に落ち着いて、一貫した態度で指示を出す。抑えた声のトーンを保って、静かに指示を繰り返す。

④指示を繰り返す
指示を出すとき、1回目は穏やかに出せるが、2回目・3回目になるとイライラしてつい大きな声になってしまう事がある。しかし、実際に子どもは1回で保護者の言うことには従わないもの。子どもが何か別の行動に夢中になっている時ほどCCQで何度か指示を繰り返す必要がある。子どもが従うまでずっとつきっきりでそばにいると、子どもはプレッシャーを感じるかもしれないので、一旦その場を離れて、少し時間をおいてから2回目・3回目の指示を繰り返すとよい。

何度繰り返しても従わないときは、今後のセッションで学ぶ「選択させる」方法や「~したら・・・できる取り決め」「BBC」などの別のスキルを使う。それでもダメなら「警告」を与える。

⑤予告
「予告」とは、今している活動をもうすぐやめて、他の行動に移らなければいけない事をあらかじめ知らせること。あらかじめわかりやすい回数や時間を示して、今の行動をやめる準備の時間を与える。

子どもの行動をやめさせる必要がある5分前、10分前、あるいは15分前に予告をする(時にはあと3回など回数を予告する)。

⑥セッション5の宿題
「指示のコツ」「CCQ」「指示を繰り返す」「予告」を使った指示の練習をし、それらを記録する。保護者が出した指示と、それに対する子どもの反応をやり取りの形で記録する。

参考

こうすればうまくいく発達障害のペアレント・トレーニング実践マニュアル

こうすればうまくいく発達障害のペアレント・トレーニング実践マニュアル

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 中央法規出版
  • 発売日: 2009/04/01
  • メディア: 単行本



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