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文章を書く事が学習効果を最大化する [説明できるようにするにはどうすればいい?]

2011年1月21日 付の「Science」誌で、米パデュー大学のJeffrey D.Karpicke(ジェフリーD.カルピッケ)博士の研究によると、テキストを何度も読み返したり、コンセプトマップを作成するよりも、エッセーを書いたほうが、学習効果が高い事が示されているそうです。

私の塾で、授業後に実施している、その日に「できるようになった事」を書いてもらう「5分間作文」では、図解を書いてくれる生徒もいます。しかし、カルピッケ博士の研究を参考にするのであれば、やはり、自分の言葉で言語化する「作文」による復習の方が効果が高そうです。

カルピッケ博士の実験内容
①大学生200人に科学に関する短い文章を5分間読むように指示

②学生を3つのグループに分けて以下のように指示
1.何度も読み返す
2.コンセプトマップ(概念の相関図)を作成
3.10分間で自由形式のエッセーを書く

③1週間後、覚えている事に関するテストや、書かれている事実をもとに論理的な結論を引き出すテストを受ける。

※結果は、1番成果が高かったのがエッセーを書いたグループ。2番目が何度も読み返したグループ。3番目がコンセプトマップを作成したグループ。

※1週間後にコンセプトマップを作成するテストでも、エッセーを書いたグループが一番成果が高かった。

※ただし、「理解度の自己評価」を問う質問では、「何度も読み返す」→「コンセプトマップ」→「エッセー」の順だった。

実践方針
「5分間作文」では、図解ではなく、言語化の指示の方が学習効果が高そうです。また、「何度もテキストを見返す」という学習が、一番「理解したつもりになる」という結果は、とても興味深いです。子供たちから「わかりました」「理解しました」「質問は特にありません」といった言葉をよく聞きますが、小テストなど、理解度を確認する過程は不可欠だと考えています。

参考
「書くことの効果」実証される:研究結果(WIRED)
「丸暗記」より「書くこと」(学習と理解について その1)(日比野庵新館)
Learning With Retrieval-Based Concept Mapping


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