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「学習」と「勉強」を明確に分けて認識する必要がある [最新教育事例]

大辞林によると、
「学習」
人間も含めて動物が、生後に経験を通じて知識や環境に適応する態度・行動などを身につけていくこと。不安や嫌悪など好ましくないものの体得も含まれる。
「勉強」
学問や技芸などを学ぶこと。

上記は、それぞれの意味の一部ではあるが、「学習」は「勉強」を包摂した概念のように感じられる。

あくまで私見だが、「学習」という言葉は
①問題解決のための目標設定
②情報収集・整理⇒構成
③他者への発信
という一連の流れを想起させる。問題解決や他者への発信という概念を含むからこそ、学習は他者との協働とセットで語られる事が多い。「アクティブラーニング」「協働的学習」「問題解決型学習」など「学習」という言葉自体に、他者との協働というイメージが付随しているようにも感じる。

一方、「勉強」は個的な印象を受ける。答えがない問題を学ぶのが「学習」、答えがある問題を学ぶのが「勉強」という印象を受けるのも、「勉強」を個的なものと感じさせる一因ではないだろうか。答えがある問題であれば、協働する必要なない。このような印象が影響してか、現在「勉強」よりも「学習」という言葉の方がもてはやされていると感じる。

しかし、「勉強」とは、上記②の、「情報収集・整理⇒構成」にあたる部分と考えると、「勉強」は、問題解決に欠かせない「学習」の一部であり、「学習」の手順の中で個で取り組む方が効果的・効率的な部分と考える事ができる。

学習塾であっても、現実の問題を通じて、問題解決能力を養う「学習」ができれば理想的であるとは思うが、限られた授業時間の中で、「問題解決型・協働的な学習」の要素を取り入れるのは難しい。また、答えの決まっている「勉強」に、「問題解決や協働的な要素」を組み込む事試みもされているようだが、非効率であるようにも感じる。

このように「学習」と「勉強」を明確に区別することで、学習塾の役割が見えてくる。
①講師自身の学習成果を伝える事で、学習の重要性を伝える(そのためにも、講師自身が学習し続けている必要がある)。
②効率的に知識を収集・整理・構築する「勉強のやり方」を身につけさせる

「勉強」に絞ると、効率最優先。効率的に勉強ができれば、問題解決型の学習に割ける時間が多くなり、問題解決の精度も上がる。

今後も、「勉強の効率化」と、本当に学習塾で「問題解決型の学習は難しいのか」を追求していきたい。

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